ギターつながりでお世話になっているa-kiさん推薦の「数理マーケティングの極意」を読みました。
著者は船井総合研究所の岡 聡氏。2007年11月発行の比較的、新しいマーケティング本です。
毎月、けっこうな数の”まーけてぃんぐ”本が刊行されているわけですが、それだけアタリ・ハズレも多く、単に著者の成功談が書かれているだけなんてのも多々あります。そんな中で、具体的な数値を提示して、どのようにマーケットに立ち向かうべきか?が書かれているのが本書です。
1~10章まであり1ページ1テーマと簡潔にまとめられていて全229ページ。普通、1ページ1テーマの構成だと、ページ数を稼ぐために内容が薄くなったりするものなんですが、この本は違います。各ページが重要なテーマで構成されていて、無駄がない印象です。
気になった内容を少し引用すると
■人はまず、見た目情報で判断する
7、70、700というアイテムパワーを利用すると、ボリューム感のある売り場を戦略的に作り出すことができる。
■価格ゾーンとプライスライン
統計的に見てみると1万円の予算の人は、8000円~1万8000円までの商品を許容することが多くなる。
■商圏人口別の業態モデル
商品人口が2.6倍大きくなるごとに売れ筋の商品価格は約1.3倍になる。
■お値打ち感、バリューとは?
商品やサービスは価格が安いから値打ちがない、価格が高いから値打ちがあると短絡的には決めることはできない。
この他にも、店舗運営者・経営者志望の人が最初に押さえておきたいポイントが山盛りです。ただし、その内容の根拠や事例は書かれていませんので、より深く学ぶには専門書をあさる必要があります。そのあたりを差し引いても良書であることに間違いありませんので、今からマーケティングを学ぶ人には最適な一冊です。
良い本を紹介してくれて、a-kiさんありがとう!